他校
□おまもり
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土日が開けて、月曜日。
また一週間がはじまる。
珍しくニノはまだ来ていない。
朝練か何かだろう。
試合、どうだったのか
聞きたいな。
数分後、チャイムがなった。
遅刻なのか、
ニノは来ていない。
先生が教室に入る。
学級委員が号令をかける。
「えー、突然だが、
同じクラスだった二ノ宮昭人が
両親のお仕事の関係上、
埼玉に転校することになりました。」
…うそ。
「関西弁で、明るい、
みんなとも仲のいい昭人だったが、
クラスにお別れを言うのが
辛かったんだろうな。」
違う、何かの間違えだ。
きっと、ドッキリでした
とか言って来てくれる！
ねぇ、ニノ。
何で、黙って言っちゃうのよ？
「まぁ、
仲のよかった奴は
手紙かメールかしてやってくれ。」
先生の話が遠くでしか聞こえない。
最後の会話があれだけなんて。
何で言わなかったのよ。
何で話を途中で辞めたの？
何で…私、
もっと聞かなかったのよ。