ゴーカート
□重大なる会話
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ソンギュさんから付き合ってくれと言われ、俺達はソンギュさんが来るのを待っていた。
ソンギュ:待たせたな。さて、行くか!
ソンヨル:今からどこに行くんですか?
ソンギュ:まぁ、黙ってついてこい。
ソンギュさんの専属運転手に場所を指定し、あるぼんやりと灯りのついた雰囲気あるBarに着いた。
カランカラン
ドンウ:いらっしゃいませ今日は何にします?
ソンギュ:そんなかしこまらずに普通にしろよ。
ドンウ:先輩が警察のお偉いさんだからつい…
ソンギュ:こいつはこのBarのマスターだ。
ドンウ:ドンウです。先輩には大学時代からお世話になってます。
ソンギュ:こっちは、今一緒に事件を捜査してるソンヨル刑事とエル刑事だ。
ソンヨル:ソンヨルです。新人時代、ソンギュさんは教育係でお世話になりました。
エル:エルです。僕は研修生時代、ソンギュさんは教官で、熱心な講話をして頂きました。
ドンウ:へぇ〜先輩は昔から正義感が強くて、責任感もしっかり持つ人だったし全然変わらないんだな〜
ソンギュ:いちいち俺の事を言うな。お前は昔からお喋り過ぎる所が全然変わらないな。
ドンウ:それって、褒めてます?あ、飲み物!ソンギュ先輩はいつもので?
ソンギュ:ああ。いつものやつ頼む。
ソンヨル:いつも何飲んでるんですか?
ドンウ:先輩は、ウイスキーの水割りです。
エル:僕も同じそれでお願いします。
ドンウ:ソンヨルさんはどうしますか?
ソンヨル:僕もそれで。
ドンウ:了解しました!
慣れた手つきで飲み物を作り上げ、3人で乾杯した。
ソンギュ:今日は本当にお疲れ。今まで手掛かりも掴めなかった情報をどうやって取ったんだ?
ソンヨル:それが偶然なんですよ。車を止めてすぐに聞き込みをした女性達から噂を聞いて、現場付近の大学生に聞き込めば、目撃者がいると。本当に偶然としか言えないですね。
エル:でも、大変でしたよ女性達から離れるのに手間が掛かってしまって。
ソンヨル:そういえば、騒がれてたもんな〜!人気があって大変だな!
ソンギュ:色男は大変だなその人気を俺にも分けて欲しいもんだな。
ドンウ:先輩は先輩らしい方がいいですよ。
ソンヨル:知らないんですか?ソンギュさん、警察署の女性警官からの人気あるんですよ。
エル:そうですよ。声を掛けられた女性警官なんて、ソンギュさんが去った後、騒いでるんですから。
ソンギュ:そうなのか?そう言われると恥ずかしいな
仕事の話から逸れ、人気があるという話になり、しばらく盛り上がっていた。
ドンウ:先輩、おかわりいかがですか?
ソンギュ:いや…いい。
ドンウ:あ、じゃあ…ちょっと失礼ながら、一服してきていいですか?
ドンウさんがおかわりを聞くと、ソンギュさんはおかわりを遠慮した。そしてドンウさんは一服すると言い勝手口を出た。その時、ソンギュさんの表情が真剣な表情に変わった。
ソンギュ:これから2人には聞き込みもしてもらうが万が一、次の殺人が行われた場合、現場に立ち会ってもらう。ただ、殺人が無い事を願うが。
その瞬間、どうしてドンウさんが一服すると言って勝手口を出たのか理由がわかった。
ドンウ:すいません、一服するつもりが、ネコが離れてくれなかったもんで〜
ソンギュ:お前はやっぱり嘘つくの下手だな。タバコも吸えないくせに。お前らしいよ。面白いヤツだ
ソンギュさんの冗談で、雰囲気が和やかになった。
ドンウ:もうおかわりはいいですか?
ソンギュ:ああ。また今度ゆっくり飲みに来るよ
そう言うとソンギュさんは席を立ち、財布から3人分の勘定を払った。
ソンヨル:あの、僕達奢ってもらうわけには…
エル:そうですよ。申し訳ないです…
ソンギュ:そう言うな。情報が掴めた祝いだよ。事件が解決したら、また3人でここに来よう!
ソンヨル:ありがとうございます。明日からまた、気を引き締めて頑張ります!
エル:ご馳走さまでした。少しでも早く事件が解決出来るように努力します!
Barを出て、迎えの車に乗り、それぞれ帰路に着いた明日からの捜査に身を引き締める3人であった。