不思議の館
□TRICK-or-TREAT(3)
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先生:ソンジョン、
今夜も会いに行くんじゃないの?
もういい時間よ。
僕はハロウィンの夜、
必ず会いに行く約束をした事を
先生に言った。
僕は会う為必死に勉強して、
先生から認めてもらえた。
ソンジョン:今行きます。
夜明け前には帰ってきます。
心配しないで下さい。
先生:気を付けて行くのよ。
いってらっしゃい。
あと、いつも頑張ってるご褒美に
チケットあげるわね。
ソンジョン:わぁ〜嬉しい!!
先生ありがとうございます!
それじゃいってきます!
遥か遠くから鐘の音が鳴り
ハロウィンの始まりだ。
僕は前回通り、
いつもの所あの場所に向かっていた。
すると姿が見えた。
ソンギュ:よっ、来たか。
今日は俺の棲み家に行く、
それでもいいか?
ソンジョン:本当ですか!
僕、行ってみたいです!
そして僕とソンギュさんは
棲み家のある遠い山奥へと
飛んで行った。
しばらく行くと、
不気味且つ背筋の凍るようなお城で、
ひんやりとしていた。
ソンギュ:ここが俺の家だ。
心地がいいんだ。
ソンジョン:うぅ…怖いね…
何か落ち着かないね…。
ソンギュ:ははっ、悪いな。
落ち着かないんならほら、
俺のマント着てろよ。
ソンジョン:ありがとう。
わぁ…暖かいね。
ソンギュ:気が済むまで、
羽織ってればいいぞ。
ひんやりする城の中で
2人静かに時が流れた。
しばらく経った時、
お城に誰かの気配がしていた。
ソンギュ:誰だ?
クククッと不気味に笑うと、
わっ!!と姿を現した。
ホヤ:はははっ、来たぞっ。
楽しくやってるか〜?
ソンジョン:ホヤさんだ!
まだ、僕だけなんです。
ソンギュ:ま、座ってくれ。
来んの待ってたんだ。
ソンギュは2人の目の前に
濃い赤紫色のジュースと、
トマトを出した。
ソンジョン:これは…血?
僕は飲めませんっ!!
ホヤ:どれっ…これって…
エルの血じゃねぇのか…
ソンギュ:あぁ、そうだ。
血が欲しくてな。つい…
ソンジョン:酷いですっ!
エルさん…エルさんが…
っうぅっ…うわぁん!!
すると、お城の小窓から、
黒猫が入ってきた。
ミャー
ソンジョンが泣いていると
その猫は姿を変えた。
エル:やぁ、どうしたの?
泣かないで。
ソンジョン:エルさんっ!
これ…エルさんの血…
エル:この飲み物僕の血?
え?僕の血じゃないよ。
ソンジョンはグラスを持ち
一口飲んでみた。
ソンジョン:血じゃない…
ブドウジュースだ。
エル:からかったんだね?
可哀想じゃないか。
ソンギュ:ごめんな。
でも飲んだらわかるかなって、
からかったのは悪いな。
ホヤ:仲間の血を取るとか
出来る事じゃない。
だから心配するなよ。
ソンギュ:本当、ごめんな。
泣かせるつもりなかったし
からかい過ぎたな。
ソンギュは、ソンジョンの頭を
優しく撫でた。
ソンギュ:エルも飲むか?
あっ、待ってろ。
牛乳が入った小瓶の中に、
ストローを入れて、エルに渡した。
エル:牛乳だ、ありがとう。
飲みたかったんだ。
それから4人で話してると、
ワオーと鳴き声が聞こえて
ドンウがやって来た。
ドンウ:やぁ!元気かい?
久々だね〜
ソンジョン:ドンウさん〜
お久しぶりです!!
ソンジョンは駆け寄ると、
ドンウに抱き着き毛並みを撫でた。
ドンウ:ふふっ、久しぶり。
気持ち良いかい?
ソンジョン:はい。
とても柔らかくて。
ホヤ:ぬいぐるみみたいだ。
持って帰っちまえ〜
エル:お久しぶりですね、
会えて良かったです。
ソンギュ:1年ぶりだな。
それに相変わらずだな。
ドンウ:ははっ、そうだね。
全然変わんないよ。
ドンウも仲間に入った所で
会話を再開させた。