小説

□ギミ モア
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「私をお前にあげる」





ギミ モア







昼の12時丁度に、午前の職務終了の鐘がなり、その鐘を聞いたイリーナは、サッと机の片付けて席を立つ。

「お昼行ってきま〜す」
「あいよ」

声だけでイリーナを見送るレノ。
イリーナが部屋を出たので、タークス本部は私とレノの二人だけとなった。
ルードは、有休休暇中だ。


イリーナが本部を出て、少ししてから、レノが突然、私の隣に自分のイスを運んできて、ドカっと座りだした。


「副社長、また男とヤってましたよ、と」
「……口を謹め、レノ」
「いいんですか?」


レノが、私に『いいんですか?』と聞いてきたが、何が良くて、何が悪いのかなんて、私には分からない。
それは、あの方が決める事だ。


「あの方が決める事だ。私が口を出すことじゃない」
「…ま、そりゃそうですけどね」




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