秘密
□Endless Dream
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車に乗せられた。
海が見える町にお引っ越しをするらしい。
人数が多いから、ルカが運転する車とマスターが運転する車の2つに分かれて行くことになった。
エンジンがかかる。
ルカたちが先に出発して、マスターの車には俺とレンしか乗っていない。
発進する直前になって、マスターは何かを思い出したように車を降りてしまった。
首を回して姿を追う。
「どうしたんだろう?」
「さぁ…忘れ物でもしたんじゃない?」
そう素っ気なく答えたレンの横のドアが開いた。
マスターの手が伸びてきて、レンの腕を掴んで引っ張る。
「ぇっ…?」
アスファルトの地面に無造作に投げ出された黄色い少年。
一瞬の出来事だった。