秘密

□○●の世界へようこそ
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夢から夢へ、叶えては奪うの繰り返し。



この世界に生まれてから、もう何千個もの夢を喰べて生きてきた。


どれ一つとして同じ味はない、全部違った夢。

好き嫌いなんてないよ、これこそがボクの幸せなんだから。


でもあえて言うなら、ひとつイイコトを教えてあげようか。


あのね、



この世で最も美味しいのは、無垢な乙女の夢なんだ。



*****



今日も寝不足。

こんな仕事をしていると、休む暇なんてない。

世界中の、いつもどこかが夜だからね。
昼でも夢を見てる奴はいるし。


でもつまらないな、ボクが望んでるのはこういう『おねがい』じゃないんだよ。

怖い夢は見たくないだとか、悪い夢は喰べてくれだとか、別にそれでもいいんだけどさ。


そんなものは叶えたうちにはいらないんだ。

どんな夢が見たいのか、もっとはっきり言ってくれなきゃ。


「あー、夢が見てえ!」


そうそう、そんな…


「って、えぇ!?」


思わず声に出して叫んじゃったけど、え、いまなんて?
夢が見たい?
そんな根本的なところから望む人がいるの?

どこだ、今すぐ探してその願いを叶えてあげなきゃね。
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