short.
□それだけでいい。
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心がボロボロだ。
今日の自分は、うまく笑えていたのだろうか。
重い足取りで家に帰り、
なんとなく食事を済ませ、
なんとなくお風呂にも入った。
いつもなら既に睡魔に襲われている頃。
こんな日に限って眠気は全く来てくれない。
《頑張れ。》
《大丈夫だよ。》
《何かあったら言って?》
欲しいのは、
そんな言葉じゃない。
そんな言葉じゃ、今の私は救われないだろう。
それなら、
一体何が私を救ってくれる??
『ゆみ…?』
「ゆう??いつ来たの??」
名前を呼ばれたから振り返ってみると、彼氏のゆう。
合鍵を使って入ってきたのだろう。
『今。暇だったから、なんとなーく来てみたの。』
そう言いながら私の隣に座った。
何も話さない私と何も話さないゆう。
でもゆうはずっと私の髪を撫でてくれている。
あぁ…こうして欲しかったんだ。
慰めの言葉なんていらない。
ありきたりな言葉も欲しくない。
何も話さなくていいから、
誰かにそばにいて欲しかったんだ。
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