カゲプロのみの夢書き場

□カノ
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今日は2月14日、いつもは伝えられない気持ちをチョコを渡すという方法で伝える日。


『はいっ、これはキドね!』
「ありがとう。これは俺からだ。不味いかもしれないが・・・」
『わぁ、ありがとう。キドのって絶対おいしいよね。』



先程からニックネームはメカクシ団の皆にチョコ(なのか分からないが)を配っている。
女子組は友チョコ的な感じでお互い交換している。
マリーもキドも友達とチョコを交換するのは初めてみたいだから嬉しそうだった。
そう微笑ましく見ているとニックネームが僕のところに来た。

『おまたせ〜、カノのは毒入りだよっ』
「なんでっ!?」
『まぁ、毒は入ってないけど・・・不味いかもだからお腹壊すかもねっ』
「いや、ニックネームの不味い料理には慣れてるけどさぁ・・・」

(なんで同じ包装なわけ?)

同じ色の箱にそれぞれ違う色のリボン。

一応付き合ってるんだよ?
だったら、もっと特別な包装とか普通すると思うけど・・・これって僕が夢見すぎなのかな。

悶々としていたらマリーの嬉しそうな声が聞こえた。

「見て見てキドっ、お花だよ!」
「俺のは星だ」

何の話か気になったから二人の方に近づいてみた。
皆も気になったらしくその場にいた全員がソファーに集まった。

「何の話っすか?」
「セト!あのね、ニックネームがくれたクッキーがお花の形してるの!!」
「俺のは星型だ」
『マリーはお花好きだし、キドはクールで星が似合うと思ったからね。皆のもそれぞれ違うよ〜」
「へー・・・お前意外と器用なんだな」
「ご主人!私のも開けて見て下さい!」
「私も開けてみよ〜」

皆それぞれリボンを解き、箱を開いた。
そして、クッキー鑑賞会が始まった。

「えぇっと、俺のが星型、マリーが花形。」
「俺のはウサギ型っすね。」
「私のは、チェックですね。せっかく作ってくださったのに食べられないのが残念です。
で、妹さんのが音符ですか。ご主人のは・・・・どれどれ・・・。っぷくくく・・・に、ニコちゃんマーク・・・」
「どういう意味だよこれ!」
『もう少しシンタローがニコニコしますようにって』

ニックネームとシンタロー君は仲がいいなぁ。

正直妬けるんだけど。

「カノは見ないのか?」
「えっ、・・・僕は部屋で見るよ。皆には後で形教えてあげる。」

聞いてきたキドにそう言って僕は部屋に入った。
はぁっと溜め息をつきながらベットに倒れこむと、ドアが開いた。
首だけそっちの方向に向けて入ってきた人物をみるとニックネームだった。

『カノ、箱開けた?』
「・・・・開けてない。」
『早くあけた方がモヤモヤ晴れるかもよ。』
「・・・気づいてたの?」
『だって、カノわかり易いんだもん』

ニックネームは笑って僕のベッドに座った。

「なんで包装同じなの?」
『だから、中身見たら分かるから早く見て』

ニックネームが急かすから、僕は顔をあげてリボンを解いた。



『ねっ?言ったでしょ。』

箱を開けるとそこには猫の形をしたチョコがあって。


なんかモヤモヤしてたのが馬鹿らしく感じたけどその分嬉しかった。









『皆のはクッキーだったけど、カノのはチョコだよ。やっぱ特別だからね』







本命はチョコでしょう

(どう?猫、カノに似てるでしょ。)
(似てる・・・・でも僕の方が可愛いよね)
(いや、そこは猫の方が可愛いよ)

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