新テニ§長編

□第三章
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至「そういえば名無しさんちゃんは何か持ってますか?」
『あーえっと・・・』

私はポケットの中を探った。

『ウォークマンしか』

愛用のウォークマンだ。

至「ん〜・・・ウォークマンかぁ・・・ケータイとかなかったのかな?」
『はい。それだけっぽいです』
至「あ。そうだ。名無しさんちゃん話聞いてる限り、帰る所もお金もないみたいだね。」
『?・・・はい』
至「家事とかできる?」
『まぁ。それなりにはできますよ。』
至「じゃぁ!名無しさんちゃんがどうなったのか、どうしたら良いのか分かるまでウチに住みなよ!!」
『!!いやいや。ご迷惑ですし、大丈夫ですので』

住まわせてもらうなんて・・・ねぇ。

至「あ〜僕一人暮らしで、家事もあまりできないんだよね〜。ご飯はお弁当とかばっかだし。誰かご飯作れて、掃除洗濯もできて、住む所もお金もない子いないかな〜」
『!!私をココに置いてもらえませんか!!』

至さん優しいな・・・。

至「もちろん!よろしくね、名無しさんちゃん♪」

私はすごく良い人に出会ったのだろう。
とても、とても優しい人だ。
みず知らずの私を置いてくれるなんて素敵な人だ。

...
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