螺旋の森

□章間〜大伴一志の章〜
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俺は結局、友人達と別れ朋美の家に行く事にした。

体調が悪いって俺は何も聞いてない。

昨日も会ったがそんな様子は全然無かった。

他に何かあったのだろうか?

朋美は時々、頑張りすぎで無理をする事がある。

家の事だってそうだ。

朋美の母親が死んでからずっと家事は朋美がやってきた。

だから宿題や勉強が追いつかない。

高校入試だって危なかった。

受験の時には受験一カ月は家に泊まり込んで俺や姉貴達と一緒に猛勉強した。

今の学校には何とか入れたけど...

何だか、放って置けない。

俺はふと友人の言葉を思い出す。

『朋美は彼氏、欲しいんじゃないか?』

やはり朋美も欲しいと思っているのだろうか?

この前は作る暇がないと言っていたけど。

朋美だってそういう機会があればきっと恋をするのだろう。

“朋美”は普通の女の子だ。

世間一般からすればそういう年頃だ。

けど、その恋の相手は俺じゃない。

俺は......

そう思ったら胸が苦しくなった。

俺の役目は朋美を守る事。

それ以上でもそれ以下でもない。

俺は朋美の側にいられればそれで......

俺はきゅっと口を結んで朋美の家へ急いだ。











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