大伴一志の章
□章間〜雨の降る町〜
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ふと携帯の着信音が鳴る。
ディスプレイには宗史さんの名前が出ている。
「はい。」
宗史「朋美さん?浩輔も一緒ですか?」
「はい、一緒です。」
宗史「急いで東京に戻ってください。」
その声色から重大な事が起こったのだと分かる。
「何かあったんですか?」
宗史「すぐ用意してください。......いや、直ぐに出ますから。」
宗史さんが後ろで慌ただしく何かを対応しているのが分かる。
宗史「すいません。とにかく直ぐに戻って。東京駅の八重洲南口に車を用意しておきますから。」
「はい、分かりました。」
私の返事を聞くと宗史さんは「気をつけて。」っと言って電話を切った。
浩輔「宗史、何だって?」
「急いで東京に戻る様にって。駅に車を用意くれるみたい。」
浩輔「それだけ?何があったとかは?」
私は浩輔の問いに首を振った。
「宗史さん、すごく慌ててた。私たちも戻ろう。」
浩輔「けど、いいのか?学校にも行ってみる予定だったけど。」
「うん、今はいいよ。きっと東京で何かあったんだと思うし。」
浩輔「そうだな。」
私たちは不安を抱えながら帰る事にした。
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