大伴一志の章

□第14章
5ページ/10ページ



稜一朗「今だ!!」

五瀬さんの言葉で皆が体制に入る。

昨日の作戦会議で決まった事だ。

ある程度、浄化したら皆で一斉に攻撃を仕掛ける。

浩輔「光よ!」

まずは浩輔が大きな一筋の光の槍を巨樹へと突き刺す。

それを

裕生「広がれ!!」

裕生くんの比礼で巨樹の傷口が戻らない様に塞ぐ。

宗史さんはそれでも尚攻撃してくる禍津神の力を跳ね返していく。

最後に五瀬さんの剣と一志の夜刀を禍津神の根源、核の部分に突き刺す。

グルルルルルル...

すると不気味な音を立てて禍津神が粉々に小さくなって散らばっていく。

今だ!!

私は小さくなった禍津神の力それぞれを一気に浄化する。

漲ってくる...

これが巫女の力...

ううん、そんな特別なものじゃない。

この力は皆の中にある、負けない力。

正の力...

大事なのはその力を発揮出来るかどうかなんだね。

やっと分かったよ。

私の中にもあったのに。

信じることが出来なかった。

でも皆に支えてもらって、勇気をもらった。

何より一志が側に居たから。

ありがとう。

今、こうして力を発揮出来るのは皆のおかげ。

それから、この時を守ってくれた過去の巫女や四神器達...、

ううん、今この時を時代を作ってきた人々・森羅万象全てのものに、

全ての生命(いのち)に...

ありがとう。

シュウウウ...

そして、禍津神の力は消えた。









次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ