キセキの少女
□第05Q-始めましてと久しぶり-
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海常との練習試合を終えて、1週間がたっていた。
―体育館―
そこでは、いつも通りバスケ部は練習し終えていた。
リ「じゃあ、今日はここまで!ストレッチちゃんとやってね。」
「ありがとうございました!」
各自でストレッチをして、自主練して片付けて帰る、というのが普段の流れだ、その日も、そうなるだろう。
「あれ?もしかして、終わっちゃった?」
来訪者が来るまでは。
リ「え?」
黒「あなたは‥‥」
「で、間違いないみたいだね。」
黒「愛歌先輩‥‥‥がどうして?」
「ん?‥‥ッ!?何でここに‥‥テツヤが?」
黒「何でって、僕はこの学校に入学したんで、いて当たり前です。それより、何で先輩が?」
「‥‥あれ、こないだ見たときはいないって思ってたのに‥まさか、テツヤまで…」
「え?」
そう言うと一瞬、悲しそうな顔をした。その顔に気づくものは居なかった。
「ってだめだよね。いや、せっかくだからバスケ部へ挨拶しとこうかと。」
黒子と彼女のもとにさっきまで作業をしていたリコが近づいてきた。
リ「ちょっと、黒子君?知り合い?」
黒「カントク‥‥」
リ「あなたが、噂の高校生監督の相田リコさん、かな。すごいね、高校生にもかかわらず監督を勤めて、1年だけで都大会ベスト4」
リ「ちょっと‥どういうこと?なんで‥」
伊「柊さん!」
黒「伊月先輩?」
リコの問いかけは伊月の声により聞こえなかった。そして、皆は声のした方向へ視線を移した。