04/04の日記

20:32
遠き異国の地で
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こんばんは妃月です。

いつのまにやら春休みも残り少なくなってしまいました。
去る3月20日、無事に英国・ロンドンから帰国いたしました。

帰国直後から部屋の片づけやら帰省やらに追われ、
ご報告がだいぶ遅れてしまいました…

でも、元気です。大丈夫。


そして、私がロンドンに滞在している時に
とても恐ろしく、悲しい出来事が起こってしまいましたね…

この度の東日本大震災において、被災された皆様に
心からお見舞いとご冥福をお祈りいたしております。

地震のニュースを初めて耳にしたのは、地震発生から7時間後、現地の学校でした。
『日本人の生徒は皆事務所へ。』
そう言われ、行ってみると
『宮城沖で大きな地震があった』
と告げられました。
私の地元は、言ってしまうと栃木県なのですが、
地震なんて日本にはよくあることだし、
イギリスには地震がないから大きく騒いでいるだけなんだと思いました。
「私の地元は大丈夫だと思う。」
そう言ったのに、念の為と言われ、事務所から実家に国際電話をかけました。

…おかしい、繋がらない。
呼び出し音さえ、鳴らない。
回線が混み合っている、と日本語のアナウンス。

それを事務所の人に伝えると
『そうでしょうね…またあとでかけるといいよ』

回線が混み合うほどの騒動だと思っていなかったのです。
時差を考えれば、日本は夜。
家族全員が帰宅していてもいい時間。

少し不安を感じながら授業に戻りました。

同じクラスの日本人の生徒も、皆その話題でもちきりでした。
『仙台空港が水没したって!』
『マグニチュード8.8だってよ…』
他の皆は家族と連絡がついたそうです。

でも、私は…
不安になってケータイで電話をかけてみたけれど
全く繋がりません。

クラスメイトが皆、私の事を心配してくれました。
『きっと大丈夫だよ!』
ブラジル人や、スイス人や、スペイン人の人たちも。
『もう一回かけてみたら??』

そう言われて母のケータイにかけたつもりが、
私は動揺からか間違えて弟のケータイにかけていたようです。
…繋がった…
奇跡だと思いました。
繋がったことを伝えると、クラス中の皆が歓声をあげて喜んでくれました。

『あれ?まさか、姉貴?』

ぶっきらぼうな物言いさえ、懐かしかった。
間違えてかけて良かったのかもしれません。

家族も親戚も、皆無事だと知りました。
でも、停電だとのこと。
皆笑っていました。笑うしかないんだって。
私の実家は、棚が倒れて壁に穴があいたそうです。
壁一面が本棚の私の部屋は、めちゃくちゃとのこと。
でも…無事で本当に良かった…

『こちらは大丈夫だから、残りの滞在楽しみなさいね。
国際通話長くなっちゃうから、切るね』

そう言われて、通話は終わりました。

その日、ホームステイ先に帰ってPCで日本のニュースを観ました。
…泣いた。
なんて、悲惨。
なんて、残酷。

日本に居ない分だけ余計にもどかしかった。
その日から毎日、イギリスの新聞は日本の事がとりあげられました。
見ていてつらかった。
でも、知りたくて、目をそらしたくなかった。

メールで家族とはやり取り出来たので、
現地の様子は詳しく知ることができました。
祖母の家の裏にある、蔵が半壊した画像が送られてきた時
私は泣きました。
ホストファザーに見せたところ、
『本当につらいことだね』と言ってくれました。

イギリスの人は皆優しくて、良い人たちです。
見ず知らずの人でも
『あなたの家族は大丈夫なの?
イギリス中の人たちが、悲しんでいるよ』
優しい言葉をかけてくれます。

私がもっと、日本の事態を克明に英国の人たちに伝えられる英語力を持ち合わせていたならば
この悲しみと
現地に居ないという複雑なもどかしさを
伝えることができたのに。

本気で勉強したいなと感じたし、
本気で勉強しなきゃなと思いました。


イギリスでは本当に素晴らしい経験ばかりでした。

それは今度の日記にします。
長くなってしまったので^^;


それでは!





from妃月

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