サイボーグ

□第1話
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それは無気力で機械的に発せられた。
「えっ!?
ちょっ、ちょっと待ってっ!」
白衣の女性は慌てた。
女子高生は今にも飛び降りそうな体制にはいった。
「サイボーグでも何でもしてあげるから、あの子を助けて!」
言われるまでも無く、助けに行く体制にはいっていたおれは、すぐに行動に移した。
「了解!」
と、一声返事をして、おれは女子高生のもとへと全速力で走った。
柵を飛び越え、外側の狭い足場に着地した。
…と同時に女子高生は飛び降りた!
「きゃっ!」
離れた場所から悲鳴が聞こえた。
おれはとっさに女子高生の腕を掴み、逆の手で柵を掴んだ。
が、柵は腐食しており、二人の体重に耐えきれず…
ガコンっ!
と音をたて、柵は外れた。
おれは掴む物を失い、女子高生に引っ張られるように落ちた。
「くそっ!」
校舎の壁を掴もうとしたが、二人分の体重を支えられる訳もなく、手は滑ってしまった。
あきらめかけたその時、下にプールが見えた。
水がたまっているのは確認出来たが、校舎からプールまでは距離があった。
おれは落下しながら、校舎の壁を思いっきりけった。
そしてその勢いで、さらに女子高生をプール側へと押し投げた。
これで女子高生の落下位置はプール水面上となったが、おれは…
「くそっ!
頭だけでも守らねーと!」
脳さえあればサイボーグになれると聞いていたおれは、とっさに頭をかばった。
そして二人は落ちた…
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