蘓芳な狂想曲

□3章
2ページ/4ページ



腰を痛めて早3ヶ月。

皆に迷惑がかかる為、暫くヤるのを止めた。

銀時は何時も通りに戦地を走る。

この日は久しぶりに桂と戦場を共にして。

今日も敵を斬り血を浴び、一日が終わる。

………はずだった。

血の放つ臭いに吐き気を覚え思わず顔を顰める。

それを桂が見逃すわけがなかった。


「どうした銀魂。
顔色が悪いぞ?」


「いや、何でもねぇよ。」


「何でも無いわけなかろう!!
朝から調子悪そうだが……」


「うるせぇな。
ホントにだいじょう……うっ」


「我慢するからこんなことになるだろうが。」



草木の茂る場所まで銀時を連れていき、背中を摩ってやる。

銀時は嘔吐する。

落ち着いた所で早めにその場を切り上げる。


「銀時、昨日変なものでも食ったか?」


「んなわけねぇだろ。
お前と同じモンしか食ってねぇよ………うぇ」


「原因不明か……
帰ってから陸奥殿に聞いてみろ。
何か分かるかもしれん。」


「うん。
分かったヅラ。」


「ヅラじゃない桂だ。」




寺に帰り、陸奥に聞いてみるが分からんと首を横に振る。

数分経って、銀時が腰を痛めたのを思い出し臭いに反応したかと聞かれる。

銀時は素直に血の臭いに反応したと答えたら陸奥はその部屋から立ち去る。

何故だろうと思っていたら帰って来る。


戻ってきた陸奥の手には何気に銀時の好物だった、甘いが少し臭いのキツイ菓子。


 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ