短編小説
□君がいる森
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ここは………どこだ………?
どこかの…小屋?……
「つっ!」
身体中が痛くて起き上がれない
………?
俺は………『ガウス・エルエスト』……
……オカシイ……
それ以外……思い出せない……
俺はここに何をしに来たんだ?
「………あのぉ……だいじょうぶ………?……」
誰かが俺の顔を覗きこんで言った
ここの住人だろうか?
顔と体は少女と言うほど幼い、髪は長く、頭には2本の角が………
………ツノ?
―――ガバッ
「ツノッ!?」
「!!」ビクッ
「アッ!痛てぇ……」
突然起き上がった衝撃がきつかった
――だけじゃない……
『角』………何か思い出せそうな気がする……
………が、結局何も思い出せなかった
「あぁ……っ………あれ?」
女の子がいない
辺りを見回すと、びっくりしたのかこの小屋の扉の向こう側に隠れてしまっていた
「………まだ……傷…治って無いから…………安静に……」
「あぁ、驚かしてしまって申し訳ない
どうやら俺は『記憶喪失』みたいなんだ
何があったのか、君が知っていることを教えてくれないか?」