□講義後のオリオン座
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「サンジ先生は塾の教師をやめ、長年の夢であった高校教師に転職いたしました。今日から社会は私が担当します。」


そう言われたのは今年初めて受ける社会の時間だった


いきなりサンジ先生ではない若い教師が教室に入ってきてそう告げた


塾の講師というものは学校の教師になるための国家試験に落ちた者たちがほとんどだったのは知っているが



何故?


なんでまたサンジ先生?



塾のままじゃダメだったの?



そんなに学校の教師が良かったの?


私が問題児だったせい?



私のことが鬱陶しかった?



私が大学落ちたら誰が慰めてくれるの?




先生




なんで私に一言言ってくれなかったの?




私の存在ってそんなモノだった?









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