マリア様がみてる
□雪(聖志摩)
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冬は………苦手だ
ましてや雪なんて、以っての外だ
『雪』
「うー、さっむ」
寒さで目が覚めてしまった。寝るときはそこまでではなかったはずだが…
スー、スー
「志摩子。よく寝てるな」
聖はやわらく微笑み、志摩子の髪を優しく撫でる
「はー…」
不意に、カーテンを開ける
そこにみえたのは、
「雪…。寒い訳だ」
カチッ。シュボッ
「ふー…」
「ん…お姉…さま?」
「あ、ごめん起こしちゃった?」
しまった。一人言、うるさかったかな
「あ、いえ………っクシュッ」
「ははは。寒いから、ちゃんとかけときな」
こんなときだ、寒いのは当たり前だろう
「…はぃ」
…。
聖が、突然言葉を止めた後……何かを紡ぎだす…