頂き物U
□心の背丈
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自分の誕生日が来たときだけ、カガリに少しだけ近付いた気になる
後は………
「身長が並んだら姉さんに告白するって、ずっと言ってたもんねっ」
そう……だから
追い付けないのなら
せめて……カガリに身長が追い付いたら……
カガリの隣に並んでも良いんじゃないか……?
アスランはずっとそんな想いで、それほど好きでもない牛乳を毎日一リットル飲んだ
「本当に諦めて無かったんだね」
呆れた様にキラは言った
「当たり前だ!!何のためにバスケット始めたと思ってるんだ!!」
そう断言するアスランにキラは乾いた笑いをみせる
「……バスケ部エースの入部動機が、身長を伸ばしたいからだなんて……ファンの女の子達泣くよ?」
容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群……三拍子揃ったアスランがモテない訳がない
「そんなの知るか!!」
だが……当の本人はそんな事どうでも良いらしく、一心に姉だけをみているアスラン
キラはそんな幼馴染みが誇らしくもあった
「で、いつ告白するの?」
キラは着替えながらアスランに尋ねる
部屋のカレンダーを眺めて、アスランは指を指した
「………誕生日………」
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