頂き物U

□心の背丈
4ページ/13ページ

だって……

15歳の自分より、16歳の自分の方が彼女に近付けた気がする


「あのさぁ……その理屈なんかおかしくない?君が年を重ねれば、同じだけ姉さんも年をとっている訳で……」

学校への道、パンを片手にキラはアスランにそう忠告した


「解ってるさ!!だから気持ちの問題なんだ」



ずっと弟扱いされてきたアスラン

自分がカガリより大きくなったら、ずっと伝えたいと思っていた



『カガリは俺が守る』



やっとすぐそこまでやってきたんだ

アスランは覚悟を決めているようだった



(………焦る気持ちも解るけどさ……なんで姉さんが四年の大学入ったか、解ってないよなぁ)



そんなアスランを横目で見ながら、キラは思いふけるのだった








キュッ

カレンダーに緑色のマーカーでカガリは丸を付けた


「後一週間でアスランの誕生日かっ……アイツ喜ぶかなっ」


カガリはそうしてニッコリ笑う

その時、机にあった携帯がメール音を奏でた


「あ、ミーア……そうだった!!朝待ち合わせだった!!」


カガリは急いで荷物を纏めて大学に向かうのだった



「カガリっっ!!こっちよ」


手を振るミーアにカガリは笑顔を向ける


「おはよう!!ミーア、ハイネっ!!」


「オハヨ」

ハイネはいつもの様に軽く笑って

「もうっ!!遅いんだからっ!!」

ミーアは仁王立ちで此方を見た


「ごめんっ、私が呼び出したのに」

「本当よっ」

そう言うが、ミーアはそんなカガリに本気に怒れずに溜め息をついた



「で、決まったのか?」

ハイネの言葉にカガリは目一杯の笑顔を向ける


「うんっ!!こんな感じっ」


カガリはノートのソレをハイネに見せるのだった






.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ