extra story
□迷子を見つけた!〜真烏編〜
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(クソッ‥ガキとかめんどくせーなぁ)
どうしたものやらと考え込んでいるとまた子供が泣き出した
「う‥あーん!おかぁさんに‥あいたい‥よぅっ!」
『〜〜あ゛ー!!!わーったわーった!!一緒に探してやる!だから泣くなっ!』
「ふぇ‥ほんとう?おにーちゃん」
『あぁ。しゃーねーからな』
子供を引きずる様に引っ張って歩く真烏
『そんな遠くにゃ行ってねーだろ』
「おにーちゃん‥はやいよぅ」
『あぁ?ったく‥』
本当にガキはめんどくせーなと心底思いつつ敢えて口には出さないようぼやいた
その時
「舞!!!」
「あ!おかぁさん!!」
『お?』
駆け寄って真烏から引き離すように舞を抱き締める母親
「アンタ‥娘に何する気だ!!?」
後に続いた父親が前に出て真烏を睨み付ける
『はぁ?いや、オレは‥――――――――』
「本当にすみませんでした‥」
「誘拐かと勘違いしたりして‥」
深々と頭を下げて謝罪する両親
どうやら真烏を誘拐犯と勘違いしたらしぃ
まぁ無理もない(←
『…いや‥まぁ‥その‥』
両親の真剣な謝罪っぷりに最早怒る気も失せどもるしかない真烏
「ご迷惑をおかけしました」
「何か御礼を!」
『いや、いいんで』
もう事は済んだとすごすごとその場を離れる
この侭じゃ自分も迷子だと奴らに莫迦にされるに違いない‥
「おにーちゃん!」
『あ?』
振り返ると離れた所で舞が力一杯手を振って「ありがとう」と叫んでいた
満面の笑みで
『‥おー、もう迷子になんなよ!!』
手を軽く振り返して直ぐにくるりと向きを変えて歩き出す
ほんとガキはめんどくせー
泣き喚くし歩くのおせーしひとりじゃ何もできねぇ
あーやだやだ
でも ま
あの笑顔は嫌いじゃない
そもそも
そんな自分もまだガキんちょなわけだ
そーだろ?14歳の少年よ。
‐END‐
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