*brotherS*
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今日はカフェの仕事もバーテンの仕事も休みで梓と椿に遊びの誘いを受けていた。杜琶は準備をしてお土産を買うために少し早く出掛ける。愛犬のエステルに餌をあげ、すりよってくるエステルを抱き締め頭を撫でてやると嬉しそうに喉をならす。
『じゃーお留守番、よろしくねエステル♪お土産は骨っ子を買ってくるね!?行ってきます。』
「わんっ♪」
━━━━━━━…………
『これで良しっと……』
杜琶は朝日奈家様にお土産のケーキを買いコンビニでミルクティーを買うと朝日奈家に向かった。
『う〜ん…ココに来るのは3回目だけど…やっぱり夜と昼間じゃ全然違うなぁ…おっきい家…』
お金持ちってすごいなぁ何て言っていると後ろから笑い声が聞こえてきた。
梓「杜琶?独り言にしてはおっきすぎるんじゃない?着いたなら連絡をくれれば良いのに?たまたま僕がコンビニに行ったから待たずに済んだものを」
『ごめんなさい。花壇のチューリップが、あまりにも綺麗だったからつい……これ祈織君が育てた花よね!?綺麗に咲いてるわね…』
梓「そうだね。祈織が育てた花だよ。杜琶、荷物持つから貸して?」
『ありがとう…あっでもこれ皆さんで食べるように買ったものなの…』
梓「えっ?そんな気を使わなくて良いのに…全く杜琶は気遣い何だから…でもありがとう。皆で美味しくいただくよ?」
そう梓が言えば杜琶は嬉しそうに微笑むのだ。すると頭上から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
椿「ちょっと梓〜抜け駆けなんてズルいんじゃない?それにいつまでもそこに杜琶を居させるのもどうかと思うよ〜?」
『こんにちは椿君。お邪魔します♪』
━━━━━━━━………………
椿「何々〜?杜琶からのお土産?そんな気を使わなくて良いのに?」
『お邪魔するんだからやっぱり何か持たないとね?このケーキね私と遥がお気に入りの店の物なの♪ずっごく美味しいんだよ♪』
椿梓「「遙…………ね?」」
二人は一瞬、面白くないと言う顔をしたが次の瞬間にはもとに戻ると
椿梓「「まー今日はゆっくりしてよ♪」」
『…;?うん。』
杜琶は只ならぬ悪寒を感じ肩を震わせた。
二人は一番のライバルは遙だと言うことを思い出す。杜琶の彼氏と皆の前で言った遙を…それなら此方もそれ相応の対応で攻めるしかないと椿と梓は思ったのだ。
『お邪魔します。』
椿梓「「いらっしゃい。」」
椿の部屋に案内されると…
『わぁっ♪このフィギア!!〇〇〇あっこっちは〇〇〇スゴいねぇ♪いっぱいある♪』
椿「よく知ってるじゃん杜琶♪さっすが俺が見込んだだけある♪」
『このシリーズは全部見たよ♪すごく面白いよね♪』
梓「椿が二人いるみたいだね?」
『アニメは昔から好きだったから。』
今日は二人と一緒に二人が出ているアニメを見ようと言う話しになっている。梓と椿がお茶の準備をしてくれると杜琶の両端に二人が座りアニメを見始めた。
アニメの内容は二人の青年が10年も前に死んでしまった二人の幼馴染みの女の子がある日突然、見えるようになり二人の間にできた隙間を埋めていくと言う内容のものだった。
映画は本当に素晴らしいものだった。そして………
椿「いやぁ〜良い映画だよね!?」
梓「Σ杜琶っ;!!えっ;どうしたの?;」
『…………何て言うか………うん。やっぱり二人共凄いね……すごく感動した。この作品に命を吹き込んだのは椿君と梓君達声優さんだね……本当に声優って凄い……椿君も梓君も本当に素晴らしい声優さんだね♪』
椿梓「「杜琶………」」
涙を流す杜琶を二人は両端から抱き締めると
椿「杜琶にそう言って貰えてスゲー嬉しい♪」
梓「杜琶…ありがとう。」
『でも……………本当に泣ける話だったねぇ;』
こんなの切なすぎるよぉとポロポロと泣く杜琶に梓はティッシュを渡す
梓「そんなに泣いたら…目が腫れちゃうよ?」
椿「折角化粧してるのに落ちちゃうしね?それに杜琶は笑った方が何倍も可愛いよ?」
『椿君……梓君………』
そう言うと杜琶は二人に笑って見せるのだ。愛らしい花のような笑顔を見せるのだ。
あぁ本当に彼女は純粋で高潔で可憐で……それでいて慈愛に満ちている。そんな杜琶だからこそ俺達は惹かれたんだ。
涙を拭うと杜琶の携帯が震えた。すると椿が着信音が可愛いと言ったのでその動画を二人に見せた。
『この曲はね。ボカロの曲でオツキミリサイタルって曲なの?』
すごく良い曲なんだよーと言いながら動画を流す。曲も良いがPVのアニメの内容も凄く良かった。すると
『ふぇ〜〜……;泣 悲しいよぉ;』
椿「Σえぇっ;!!」
『なんでこの動画こんなに悲しいんだろう…カゲプロ悲しいよぉ;私、ヒビキ君と結婚する〜;』
梓「Σえぇっ;!!」
『それで桃ちゃんに幸せにしてもらうの〜;』
何て言いながら涙を拭う杜琶。そんな杜琶が可笑しくて二人は笑いだした。
椿「ぷっ♪あははは♪杜琶、泣きすぎだよ♪」
梓「杜琶は涙脆いんだね?」
『うぅ;………だって本当に悲しいんだもん。』
椿が杜琶可愛いと抱きついてきて梓は杜琶の頭を優しく撫でていた。
梓「あっ本当に美味しい…」
椿「美味っ♪何これ?スッゲー美味い♪」
『でしょっ♪ここのケーキは本当に美味しいの♪今度、良かったら私のおすすめのカフェに行かない?奢るわ♪』
椿「杜琶が、おごるの?ぶっあはは♪女の子に奢らせられないよ?」
『私が誘ったんだもの…私にはお金をだす権利があるわ!?それに友達でしょ♪良いじゃない♪』
梓「知らないの杜琶?それは男の権利なんだよ?友達なら尚更奢る必要なんて無いんじゃない?」
『じゃー今度、お店に来たら1杯奢らせて♪とびきり美味しいのを作るから♪』
にこにこと嬉しそうに笑う杜琶。あぁ本当に杜琶の笑顔はその場を和ませる。見ている人を幸せにする笑顔だ。
すると椿が急に
椿「杜琶ってさ?好きな人はいるの?」
『いるよ♪』
椿「Σえっ;!!ほっ本当に?」
梓「誰?」
『秘密だよ♪』
椿「なっなんで;!!まさか俺達の知ってるやつ!!あっ棗とか;?」
『知っていると言えば知っているけど知り合いって訳ではないね?棗君じゃないよ?』
梓「知っているけど知り合いじゃない……この間の遙って人は?杜琶の彼氏って言ってたけど?」
『遙?遙は私の大切な弟だよ?』
そう言うと二人は驚いた声をあげたがすぐに何故か真っ黒なオーラを放っていた。
椿梓((アイツ…次会ったら只じゃおかない…))
遙は人知れず背筋に悪寒を感じていたのだ。
遙「るっ琉生;!!今っ今なんか来たっ;!!てか杜琶に危険が迫っているような;!!」
琉生「遙…落ち着いて?杜琶さんはぁ〜綺麗だからね?うちの兄さん達なんか…好みだよね?」
遙「Σあの双子っ;!!クソッ!!」
店長「遙……しゃべってねーで手を動かせ殺すぞ…」
遙「店長…職業間違ってるよ…」
━━━━━━━━…………
余りにも二人が聞いてくるので杜琶は、わかったと言うと好きな人を教えることにした。
『私の好きな人は阿良々木暦君と上条当麻君だよ♪』
梓「………それってアニメの?」
椿「物語シリーズとあるシリーズの!?」
『うん♪そうだよ♪暦君と当麻君てスッゴクかっこいい♪だから好き。』
二人共強くて素敵だよねぇ〜と杜琶は少し頬を染めながら話していた。
椿「いや;杜琶さん;?アニメじゃなくてね;?」
梓「そうだよ;好きな異性は?勿論二次元じゃなくてね?」
『遙』
梓椿「「遙も除外してね?」」
すると杜琶うう〜んと悩んだ末
『わかんないや♪でも椿君と梓君も棗君も光ちゃんと要さん雅臣さん祈織君、弥くん…みーんな大好きよ♪』
あぁこの子は本当に………
椿「みんな大好きだってさ梓?」
梓「そうだね椿。まだまだ努力が足りないみたいだね?」
梓と椿はそう言いながら二人して笑っていた。杜琶はそんな二人にどうしたの?首をかしげていた。
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