*K&B*
□*チューリップの咲いた日
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あれから私は毎日を彼ら4人と過ごすようになった。彼らと居るのは凄く居心地が良い。こんなのは葉月以外初めての経験だ。
お昼ご飯を忘れた文月は1人で購買に買い物に来ていた。何とかお目当ての物を買い、贅沢にプリンとヨーグルトを買うと購買で買い物が出来なかったのか一年生と思われる女の子が<プリン;>と呟くのが聞こえ文月はその子にプリンを差し出す。
『私、ヨーグルトも買ったから良かったら食べて?』
「なっ;…いっいらないわよっ!!大きなお世話よっ!」
『あっ;……』
女の子は走って行ったがもやもやとした気持ちが残る文月は女の子を追いかける
『まっまってぇ〜;お願いっ;待って;!!』
「狽ネっ;!!!!」
何とか追いついたものの、呼吸はととのはずはぁはぁと肩で息をしていた。
『あのっ;やっぱりこれ…貰って;?じゃーまたね。』
「えっ……」
文月は女の子に何とかプリンを渡せると4人が待つ屋上に向かった。
━━━━━…………
祐「文月、遅かったね?」
悠「購買混んでたの?」
『遅くなってごめんね皆…混んでたのもあったけどちょっと色々とね♪』
いただきますと言うと鼻歌交じりでサンドイッチをかじり嬉しそうにご飯を食べ始めた。
あれから文月達はお互いを名前で呼び合うまでしたくなった。文月が名前で呼んでとお願いしたからでもあるが…元々、席が隣の悠太は前よりも話すようになり、クラスの違う祐希と要も昔からの知り合いのようにいつの間にか心を許し合う仲になった。
そして事件は急に起こった。ある日の朝、いつもの様に登校すると春の下駄箱におみくじが入っていた。
『春ちゃんそれどうしたの?』
春「あっ文月ちゃんおはようございます。」
みんなに挨拶をすると春はおみくじをあけてみる。そこには大凶と手書きで書かれたおみくじがあった。
春「大凶ーっっ;||||」
悠「どう見ても手作りです。本気にするんじゃありません。」
要「これまた不幸の手紙に負けない斬新な…;」
『春ちゃんも災難ね?祐希はなに見てるの?』
祐「にゃ丸な2巻。文月も見る?」
『Merci祐希♪あっ…』
文月はフランスのハーフでよく会話にフランス語を入れて話すことがある。最近、Merciはありがとだということを理解し始めた。
あっと短い声を出す文月。どうやら文月の下駄箱にもおみくじが入ってたらしい。春同様、文月も大凶と
要「あーあー気にすんなこんな幼稚なイタズラ振り回される方がアホくせーからな;だいたい誰がやったかも見当つかねーし………」
あからさまな敵意と視線を感じるとそこには壁から半身を出しギラギラと睨んでいるこの間の女の子が居た。皆、犯人はあの子だと確信した。
それからといもの、春と文月はイタズラをされるようになった。
春は図書室で座ろうとした椅子を引かれ尻餅をつき、読もうとしていた本がいつの間にかグラビア雑誌にすり替わっていたなどジュースを買おうとしたら求めていたものでなく違うジュースを押されたりと災難きわまりない。
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