*K&B*

□*りんごのとなり
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恋するのが怖くなった春



大切なモノを一気になくし



私は恋をするのに



臆病になった。










*りんごのとなり






葉月が転入して一週間たった。葉月と文月は残念ながら同じクラスではなく、要と祐希、千鶴と同じクラスになった。何だかんだ仲良くやってる葉月に文月は安心した。





そしてそんなある日、葉月から聞いた話によればつい先日、悠太はクラスの高橋さんに告白され付き合う事になったらしい。友達として嬉しいが何か胸にモヤがかかったような気持ちになったがすぐになくなった。






みんなが屋上にいる中、文月は1人ジュースを買いに来ていた。すると噂の彼女、高橋さんが来た。



『あっ高橋さん♪こんなに暑いと喉が渇くわね♪』


高「えっあっ;///文月ちゃんっ//うっうんそうだね;///あっ文月ちゃんそれっ///」


高橋がソレと言ってる視線の先には今、文月が読んでる"孤独の果てに"と言う小説だった。


『高橋さんも小説好き?あっよかったらもうすぐ読み終わるから見る?』


高「えっ;///いっいいのっ?嬉しい///その本か"見捨てられた丘"か悩んだんだけど"見捨てられた丘"買っちゃったから…良かったら文月ちゃん見る///?」


『えっいいの♪それっ私も読みたかったの♪凄く嬉しい♪』


高「うんっ///」




高橋さん可愛いなぁと文月は思う。高橋はジュースを買うとまたねと行ってしまった。文月もまたジュースにストローを刺しみんながいる屋上に向かった。








屋上に着くと何故か葉月の元カノの話をしていた。


葉「お帰り文月♪」

『ただいま♪何の話?』

千「にひひー♪葉月っちの元カノの話♪」



『昔から葉月はモテたもんね♪』


祐「この中で唯一の脱童「わーっ;///」」



祐希の言い掛けた言葉を春が遮り文月に意味が伝わることはなかった。文月はどうしたんだろうと考えていた。



━━━━………



放課後になりみんないつものように一緒に帰るべくまだ来ていない悠太の元へ向かう


祐「ゆーうたかーえろ」

悠「…あー…えーと…ですね…」

祐「うん?」

悠「ちょっと今日一緒に帰れないって言うか…用事できたから先帰ってて」



その後、祐希が用事ってと聞いても悠太は答えてくれなかった。多分、高橋さんと帰るのだろうと文月は思った。そしてまた胸がチクッと痛んだが何だろうと不思議に思うだけですぐに忘れてしまった。じゃー帰ろうと下駄箱に向かうと1人の男子学生がいた。



「あっ;///あのっ;///文月先輩少し良いですかっ;///」


『えっ私ですか?はいっあっじゃーみんな先に帰ってて?』



「「「……はーい。」」」





みんなが行くのを見送ると文月は後輩であろう男子生徒に"行きましょう"と言うと男子生徒は階段の踊場に連れて行くと男子生徒は少し顔を赤らめて緊張した面持ちで



「あっあのっ;///俺、サッカー部の荒木優斗って言いますっ;///文月先輩っもしよかったら俺と付き合って下さい///」


文月は告白されたことに吃驚して顔が真っ赤になった。そして文月は気づかなかった。階段から下りてきていた悠太の存在に……悠太は帰ろうとした矢先文月が告白されている場面に遭遇してしまい思わず身を隠してしまった。




悠太は勿論、周りのみんなも気づいていたが文月は先輩後輩問わずモテる。容姿端麗、頭脳明晰、誰にでも優しい文月は男女問わず人気だ。それに今も後輩の男子生徒を傷つけないよう必死に考えている。
あんなに顔を真っ赤にして艶のある表情で……困ったように顔を下げている。やっぱり文月は可愛いと悠太は思った。



『えっと;///こんな私を好きになってくれてありがとう。気持ちは本当に嬉しいです;///でもごめんなさい。』


「何でですかっ;!!やっぱりいつも一緒にいる人達の誰かを好きなんですかっ;浅羽先輩とか;!!」



悠太は正直、その質問に戸惑った。もし文月の口から他の名前が出たらと考えたら急に胸が苦しくなった。すると文月は



『みんなの事は友達として大好きよ?今は…?』

「えっ;?それって…?」

『未来がどうなるかは解らないもの…私の友達は本当にみんな素敵な人ばかり好きになってもおかしくはないもの?』




その答えに悠太はプッと笑ってしまった。実に文月らしい答えだ。だが同時に悠太は文月を他の奴らに渡したくないなと強く思った。文月の瞳に写るのが俺だけであって欲しいと強く思っ



てしまった。






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