novel

□その瞳はもう自分を映さない
2ページ/3ページ



「ああっ…ふうあ……や……」
「や?」
「た……すけて……やま……も……」
たまらなく親友の名を口にした途端、スパナは大きく目を見開いた。
ぎりっと歯ぎしりをし、まだ慣れていない綱吉のそこに己をあてがった。
「え!?ま……って…まだ、はい「関係ない。」
「―――――――――っ!!」
まだ慣れていないそこに、無理矢理入ってきた巨大な熱によって綱吉は意識が飛びそうになった。
凄まじい圧迫感、そして奥を刺激する球状の玩具。
今まで何度かスパナに抱かれたことはあったが、それでも彼はこんな抱き方はしなかった。
それは無理矢理だったりもしたが、優しい手でちゃんと慣らして自分の身を気遣ってくれた。
しかし今目の前にいる彼は自分をそんなふうに扱っていない。
自分をただの性処理道具としてしか見ていないのだ。
そう思った途端に、今まで仲間に会えなかった分の時間が押し寄せてきて、恋しくなった。

「ひぐぅ……やまも、とぉ……やまもとぉ…………」
「まだ、その“やまもと”って奴の名よぶのか。」
「ひああああっ!!」
突然開始された激しい突きに、喘ぎ声しかあげられなくなる。
中にはいっている玩具が、普段届かないところまで突き上げてさらに快感をよんだ。
「ひあっあああっん…ふあああああ………ふぐっぅ……ん………うぅ…………」
「ふぅん。強姦されているのに感じてしまう自分が恥ずかしくなって、せめて声を殺して抵抗ってわけ?」
「…………うぅ……ん!!」
唇を血が出るほど噛み締めて声を殺す綱吉をみて、スパナは自らの上唇をぺろりと舐めた。
「おもしろい。どこまでやれるか試してみようか。」


ぐちゅぐちゅという生々しい音が部屋に響く。
もう彼らの足下には誰のものか分からない液体が飛び散っていた。
「……っ!…ぐ……うぅ……!」
縄で吊らされている分、どうしてもスパナに体重を預けてしまう形になる。
そのせいで激しくされても抵抗できず、もうぎりぎりの状態だった。
「なかなか頑張ってるけど、これのこと忘れてない?」
綱吉によく見えるように、コードのついたリモコンを持ち上げる。
それは紛れもなく今自分の中に入っているものを操作する道具。
「耐えきれる……かな?」
「………っ!!!あああああああああっ!!いやだああああ!!」
カチッと音がして一気に最強まで高められた振動。
それと同時に再び開始される激しい抜き差し。
当然、これ以上声を殺すことなんてできず、口から悲鳴にも似た喘ぎ声がでてしまう。
「……っ!凄い締め…ホント、あんたやるなあ。」
「いやだあああ!!たすけ……もうやめてえええ!!」
「誰に助けを求めてる?ここにはあんたの味方なんて一人もいないのに。」
止めどなくあふれ出す涙をそっと舐めてあげて、スパナは呟いた。


何度も綱吉を抱いたことがあるスパナは当然、綱吉のよい場所も把握している。
「あああっそこっだめだってばあああっ!!」
前立腺を玩具を使って刺激すれば、ますます締め付けはまし、声も甘いものとなった。
綱吉のなきかたに彼の限界が近いことを感じ、スパナはより激しく腰を打ち付けた。
「だ……だめえ……!も……あひぃぃぃぃっ!!ひゃあああああああああ!!」
彼が自らの腹に白い液体を放つと、自分も彼の中に欲望を放つ。
奥に注がれるその液体の感覚を、綱吉は虚ろな目で感じ取っていた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ