+++切番+++
□君は私の可愛い小悪魔
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「たーいさっ」
「……………」
「ねぇ、大佐?」
君は一体何をしたいのかな?
机越しにそんな上目使いで私を見るなんて。
私の脆い理性を試してるのか?
書類を書いている手を握ってきたり……。
それともそれが素だと言うのなら犯罪だぞ、犯罪っ!!
私は深い溜め息を吐きながら目の前にいる凶悪なまでの恋人に視線を向けた。
君は私の可愛い小悪魔
「鋼の……」
「なにー?」
「!!っ…いや、なんでもない」
お願いだから上目使いで覗き込まないでくれ!!
久しぶりに君に逢ったのだから触れたくて、触れたくて仕方がないのに。
握られている手が……辛い。
試してる?
からかってる?
それとも……………誘ってる?
―――んな訳無いか。
君に限ってそんな事………
「……ロイ…?」
「っ?!」
ポトリと羽ペンを落とす。
書いていた書類にインクが滲んでいく。
「あー書類書き直しになっちゃうよ?中尉煩いから」
クスクスと笑う彼が小悪魔に見えてきた。