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□独占欲
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九番隊隊舎の廊下ですれ違った同期生との何気ない会話。
「仁美さぁ、最近付き合い悪くなったよな」
『忙しくてね‥』
「今日あたりどうだ?」
『せっかくだけどまた今度ね』
「しゃーねーなぁ。次は絶対だぞ」
そう言って頬にキスをして走り去った同期生。
相変わらずな軽さを持ち合わせてる奴だけど根はいい奴だったりする。
角を曲がる辺りまで見送ってから方向転換をして執務室に帰ろうとすると副隊長の修兵に肩を掴まれた。
「今の男誰?」
『同期の子だよ』
「俺の知らねぇ奴とあんま喋んなって言ったろ?」
私だって男の子と立ち話くらいする時だってある。
修兵だってそうじゃない!
いつも私の知らない子と仲良くお喋りしてるじゃない!
それなのに‥
どうして私はダメなのよ!