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□自殺志願
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「危ねぇ、逃げろ!」
叫んだ俺の声は届いてるはずだった。
なのにその死神はそこを動こうとはしなかった。
間一髪間に合ったから良かったものの一歩間違えば完全に死んでいた。
「てめぇは死にてぇのか?しっかりしろ!」
『余計な事をしてくれたのね‥死ねなかったじゃない』
そう呟いて女は背中を向けた。
「仁美!無事だったか‥」
「阿散井、あいつ誰だ?」
「六番隊の仁美です。この何年も四番隊にいたんですけどついこの前戻って来たんです」
「あいつ死のうとしてたぞ」
「だからまだ無理だって言ったんですけどね‥」