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□後悔
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あれからはどんな女にも興味がなく仁美が戻るのを待っていた。
最近では毎日絶え間なく仁美の事を考えている自分に気付く。
窓から外を眺めていると見掛ける女が仁美に見える時があるくらいだ。
昼休みに食堂に行くとニヤケ面の阿散井に会った。
「阿散井、お前気味悪いぞ」
「何がですか?」
「そのたるんだ面何とかしろよ‥」
「だってね先輩、今日すっげー綺麗な人に声かけられたんすよ」
「へぇ〜。そりゃ良かったな」
「あれ?先輩興味ないんですか?」
「別にねぇよ」
「へ?先輩知らないんすか?」
「何をだよ」
不思議そうに問いかけた俺に阿散井は水を得た魚のように話し出した。
「仁美さんすよ!一昨日からこっちに戻ってて十番隊に配属になったんすよ。何でも二番隊で怪我したらしくて、二番隊はきついって事になって十番隊で死神やる事になったって言ってました。相変わらずっつぅか昔より綺麗になってましたよ。先輩女作らねぇからてっきりまだ仁美さんと続いてんのかと思ってましたよ」
仁美が帰って来た‥
行かねぇと!
阿散井が何か言ったようだったがその言葉も聞こえない程の速さで食堂を出た。