2
□あなたへ
1ページ/3ページ
「仁美?」
『修兵‥』
「お前‥心配したんだぞ!」
『ごめんね‥』
二年も一緒に暮らした仁美は三日前、突然俺の前から姿を消した。
虚の討伐任務に出向いた俺達。
任務が終わり引き上げる時になって仁美がいない事に気付いた。
その場に居合わせた全員で探しても見つからないままその場をあとにした。
あれから三日‥。
『修兵ったら何でそんな顔してんのよ』
力一杯仁美を抱きしめた。
「お前が突然いなくなったりするからだろ?」
『私の恋人はそんなに弱い男じゃないはずよ』
「お前、何してたんだ?」
『皆と離れた場所に入っちゃって虚に襲われちゃったの。でね、そこで気を失ってて‥』
「もっとよく探せばよかったんだ‥ごめんな」