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□ロングロード
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そのまま時は過ぎて俺は副社長になった。

それと同時にバイト先を辞めた仁美を会社に入れた。

勿論俺の秘書として。

仁美はあっと言う間に仕事を覚えた。

秘書課の中では一番新しい仁美を誰もが欲しがった。

が‥

その反面、女子社員からは数々の嫌がらせも受けていたようだった。

いつだったか階段から突き落とされた事があった。

やった奴はすぐに分かって俺一人の権限でそのグループは全員クビにした。

それがいい教訓になったのか嫌がらせはなくなった。

同じ会社にいて俺の秘書をやっているにも関わらず二人きりで逢う時間はまるでなくなってしまった。

優秀な社員のおかげで食品部門に進出して成功したおかげで一段と注目を浴びるようになった。

いつどこで見られているか分からないと言って仕事が終わると俺の部屋まで送って来てサヨナラだった。

不満タラタラな俺は仕事が終わったあとに打ち合わせと言う事にして食事に誘い聞いた。


「お前にとって俺は何だ?」

『あなたは副社長、私は秘書。それだけです』


この答えはショックだった。

そして漸く気が付いた。

俺は仁美を抱くようになってから気持ちを伝えていなかった‥。

だけどもう遅かった。

仁美は俺の気持ちを受け入れてはくれなかった。





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