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□タッチ・ミー
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「檜佐木副隊長、お先に失礼しますね」
部下に声をかけられてやっと自分が考え事をしていた事に気付いた。
「お疲れさん。俺も一緒に出るよ」
その時は執務室にいるのが嫌で帰る事にした。
仁美の様子を見に行こうと思って部下と一緒に隊舎を出た。
日頃よく頑張ってくれる部下の頭を撫でながら、また明日な!なんて言いながらふと視線を感じて目をやると仁美がいた。
「仁美!」
部下の頭に乗せたままの手を引こうとしたら、それまでおとなしかった部下がいきなり抱きついてきて
『副隊長、早くお部屋帰りましょ〜よ〜。二人だけになりたい』
「ばか!お前はいきなり訳の分からねぇ事を!!‥っ!ちょっ‥待て!」
その場に部下を残し仁美を追いかけた。
すぐに仁美の腕を掴んで立ち止まらせる事が出来た。