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□自殺志願
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それから数日後、仁美を飲みに誘った。
行き付けの店に行き当たり障りのない話をした。
それなりに酒もすすんで顔がほんのり赤くなって来た時だった。
見た事がない死神が入って来るなり仁美を指差して喚き始めた。
「この人殺し!まだ生きてたのね?もう死んだもんだとばっかり思ってたのに‥兄貴の次は檜佐木副隊長を殺す気なの?」
「おい!てめぇは一体どこの隊の死神だ!」
「檜佐木副隊長、申し訳ありません!おい帰るぞ」
「人殺し!お前なんか「黙れ!」
まるで嵐のようだった。
そいつらが店から出たのを確認して仁美を見た。
「仁美‥?」
『私‥やっぱり‥生きてちゃ‥ダメなんだ‥あの人‥殺したの‥私だから‥』
「何バカな事言ってんだ。お前は必要な存在なんだ。だから朽木隊長も阿散井もお前の復帰を待ってたんじゃねぇか!」
震えが止まらない仁美の体を支えるようにして店を出て俺の部屋に連れ帰った。