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□ずるい女
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偶然見かけた仁美さんに声をかけて飲みに行って部屋まで送って来て介抱して‥。

こうして寝顔を眺めてて改めて思った。

綺麗な人だって‥。

今までは幼馴染みって言う奴の事しか見ていない事を知っていたから敢えて何も言わずにいた。

けど、本当はずっと欲しかった人。

これまで何度か一緒に飲みに行ったりこの部屋でお茶を飲んだりした事があった。

その度に我慢するのは大変だった。

それが今、こんな無防備な姿を見せられて黙っていられる程俺は出来た男じゃねぇ‥。

寝ている仁美さんの頬から首筋を何度も撫でてみたけど起きる気配はない。


「仁美さん‥起きないと襲っちゃいますよ?」

『修兵?』

「悪ぃ‥仁美さんに触りたくて」

『いいよ』


目を閉じた仁美さんにキスをした。

俺を受け入れてくれる。

この先に進んでも受け入れてくれるのか?

思いきって死覇装の下に手を滑らせてみた。

それでも受け入れてくれた。

もう迷う必要はなかった。


「もう一人で泣くなよ?俺が話し相手でもなんでもするから。俺は仁美さんを一人にしないから」

『ありがと‥。嫌な事忘れさせて』


もう一度目を閉じた仁美さんを抱いた。





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