ТimЁ≠DooЯ

□標的0 神様
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――何か、夢を見ていた気がする。

幸せで…でも儚くて、すぐに消えてしまいそうな夢。


そう、それはとても叶うことのない―――





待って、俺のケーキぃぃぃ!!!




俺の切実な願望だった。



『は、なんだ夢か…』




自分の大音量の寝言に一気に意識が覚醒した。


そして『はぁ…』と落胆して肩を落とす。さすがにおかしいと思ったのだ。


あんな大量のお菓子に囲まれてアハアハするなんて幸せなこと、絶対にあるはずがない。




食べたかったなあ…。



宝石のようなフルーツののったサクサクのタルト、

濃厚そうなチョコレートでたっぷりコーティングされたチョコレートケーキ、

そして白く輝く中にチョコンと可愛い苺のった王道のショートケーキ――…。



まあ、でもすぐ忘れるんだろうな…。



夢なんて…所詮そんなものだ。

記憶なんて砂のようにつかもうとしたところでするりとこぼれ落ちていく。


曖昧で不確かな存在。



って、今更だけど頭痛い…。



意識をすれば存在感をしめすかのようにズキズキと痛み出す。顔をしかめて頭痛に耐える。


そして、また今更だが疑問に思った。




ここはどこだ――と。



 
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