ТimЁ≠DooЯ
□標的4 問7
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『暇だからツナん家行こうかな…。』
することが何もない。
学校にはまだ行けないし。
ここでの生活に適応し始めている自分が何だか怖い。
角を曲がると前に武と隼人が歩いていた。
何気に仲いいじゃん、と思ったのは隼人が怒るので秘密にしておこう。
嬉しさにスキップしながら(かなりあやしい)武と隼人に近付く。
驚かせようという思考はこないだの隼人の一件で消え失せた。
また敵に間違えられてダイナマイトをつきつけられたらたまらない。
『隼人、武!』
「おっ、葵!」
「よぉ」
『YO?』
ふざけてラップふうに言う。
すると隼人が赤くなって怒った。
それが面白くてくすりと笑う。
すると隼人と武は目を見開いてかすかに頬を上気させていた。
(熱中症…?)
勝手に鈍感ワールドを繰り広げる。
そして全く違い見解にたどり着いた沙耶香は2人に言った。
『なぁ、2人とも病院行った方が良いんじゃね?』
「ん?」
「はあ?」
自分から言い出したくせに、ハテナを浮かべる2人を特に気に止めない。
それよりも……、
『煙草没収!!!』
「あ、てめっ!
何しやがる!?」
『肺がんになったらどうするわけ!?』
隼人と煙草の取り合いをする。
とりあえず下に捨てて踏んづけたらものすごく睨まれた。
『俺の前で吸ってたら没収な!』
漫画読んでる時にずっと思ってた。
煙草止めて欲しいって。
…この際、自動着火に変えてもらおうか。
ピンポーン
チャイムの音に我に返る。
いつの間にか目的地についていたみたいだ。
ツナの家に行く理由を聞きそびれてしまった。
(まあ、どうせわかるし…いっか。)
「はーい!」
ツナの声がしてドアの鍵が開く。
「「『お邪魔しまーす!』」」
「な!」
きっと俺と隼人がいることに驚いているのだろう。
「考えてみたら解る奴居ねーと終わんねーだろ?
獄寺が居たら百人力だぜ。」
「よせやい。」
その言葉に隼人が照れたように言った。
(た、単純……!)
『ぷっ』
こらえようとしたが駄目だった。
「な、何テメー笑ってやがる!!」
ふきだす沙耶香を隼人が赤くなって睨む。
「ちょっ、2人とも!!
あ、葵はどうしたの?
(…嬉しいけど)」
邪魔だったかな―…、という心配は無用だった。
笑顔で問いかけられ、ホッと安堵する。
『暇だったから』
「即答!?」
完結かつ明快に答えると、ツナの突っ込みが素早く飛んできた。
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『とりあえず見とくから。』
多分俺なんかが説明とかしなくても隼人が教えるだろう。
それに、解けないのは問7だけだろうし。
(今日は夜まで帰れないな…)
騒がしい一日になるだろうと思わず苦笑した。
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