ТimЁ≠DooЯ
□標的6 映画
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並中の夏休みも明日で終わる今日。
俺は散歩がてらにウロウロと歩いていた。
『明日から俺、並中に通うのか…。
考えらんねぇ。』
わくわくして頬がゆるむのを止められない。
前の世界では学校なんてかったるい所で、行きたくなかった。
というか行ってなかった。
俺が何をしようが、誰も何も言わない。
それが当たり前になったのはいつだっただろうか。
(こんな俺でもやり直せるかな…)
小さくため息をついた時、後ろから誰かが走って来る音がした。
「葵ー!!」
まさか俺の知り合いだとは思っていなかった。
聞き覚えのある声に俺は振り返った。
『あっ、ツナじゃん。
どうしたんだ?』
「///葵今日なんか予定ある?」
走ってきたせいか、顔が赤いツナはまくし立てるように問いかける。
(予定……)
暇すぎて散歩しているくらいだ。
そんなものあるわけない。
『ないよ?』
考えた事をそのまま口に出す。
するとツナはやったという感じの顔をした。
「あのさ、映画見に行かない?」
『…映画?』
(楽しそうだし、行こうかな…)
そう考えているとツナが顔を覗き込んできた。
「えっと…嫌なら別に良いんだけど…。」
『いくいく!!
めっちゃ映画見たかったんだよな!』
気付いた時にはもう答えていた。
あんな顔されちゃ断るなんてできるわけない…!←
「じゃあ行こう!
獄寺君と山本を待たせてるんだ!!」
そう言いツナは俺の手を引っ張って走り出す。
いきなりのことにつんのめったが、急いで体制を立てなおして俺も走った。
(なんかツナが黒く見えるんだけど…、気のせい…?)
その考えを完璧に否定出来ない沙耶香であった…。
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