ТimЁ≠DooЯ
□標的3 ポイズンクッキングU
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--ツナside--
気分は最悪だった。
リボーンが来てからというもの非日常的な事ばかり。
今日も俺を毒殺しようとしているビアンキが俺の家庭教師をすると言い出した。(しかも家庭科)
(俺を殺す気かよ…)
欝な気分に陥っているとインターホンのチャイムなった。
「10代目〜〜〜っ!」
玄関で聞こえる俺を呼ぶ声。
俺を10代目と変なあだ名で呼ぶのは1人しか思い浮かばない。
最悪な時に厄介な人が来てさらに気分は落ち込む。
重い足取りで階段を下りると、そこには獄寺君だけじゃなく葵も居た。
「ご…獄寺君と…、///葵どーしたの?」
葵を見た瞬間不覚にも頬が赤くなる。
「このスイカ一緒にどーすか?
ムチャクチャ甘いらしいんスよ!」
それに2人共気付かず(気付かれてたら焦る)獄寺君は手に持っていたスイカを持ち上げた。
心のなかで安堵の息をつく。
『俺はツナの家に行く途中で偶々会ったから一緒に来た。
(この2人の台詞…。
もしかしてまだポイズンクッキングUか…?)』
何を考えているのか額に皺を寄せる葵。
不思議に思いながらも、ビアンキの事で頭がいっぱいで余り深く考えなかった。
「す…凄く嬉しいんだけど今ちょっといろいろ立て込んでて…。」
自分でもわかるくらい顔を少しひきつらせるながら言う俺に、獄寺君と葵の目つきが鋭くなった。
『(やっぱり…あんまり進んでないみたいだな)』
「トラブルっスね。
なんなら俺g『隼人、逃げよう!?』
はあっ!?」
「えっ!?」
獄寺くんの腕をつかみ、変なことを言い出した葵の表情は真剣そのもの。
冗談を言ってるようには見えない。
『は、早くしないと!!』
「いきなりどうしたんだよ?」
獄寺君も困惑気味に葵を見る。
「隼人」
その呼びかけにピシリと葵が固まる。
獄寺君は呼ばれた方向を見て目を見開いた。
スイカが床にたたきつけられ、ドキャッという音をたてて割れた。
「…あ…姉貴!!!!」
獄寺くんはある一点を凝視する。
手から煙草がすり抜けて落ちた。
「え?」
獄寺君の凝視している俺の後ろを見るとそこにいたのは正に今の悩みの種、ビアンキだった。
「え?姉貴って?ん?」
獄寺君の言った姉貴がどこにいるのか辺りをキョロキョロ見渡す。
その時、獄寺君のお腹が悲惨なほど大きくなった。
「はがぁ、失礼します!!」
『待って!!』
「ちょっ…獄寺君!? 葵!?」
そのまま駆け出した獄寺君と、後を追うように出て行った葵。
未だにこの状況がわからなかった。
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