0-3外伝
□魔法少女知里にゃん☆ 其の弐
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「で、水着だけど」
直毛を震撼させる大技を披露した魔法少女は、腕を組んで俺の横に立っている。
「アンタが着てんじゃないの?」
「着るかぁ!!」
「と、なると…完全に捜査は一からね」
「え?何で?お前らみんな俺が着てるの一点張りなの?」
「ふっ、言ったはずだ」
突然、教室の隅から会話に緋藤が入ってくる。
「俺のシュート範囲はそんなに手前ではないのだよ」
すると、手に持っていたプリント(をぐしゃぐしゃにしたもの)を綺麗なフォームで放る。
それは見事な放物線を描き、自分の位置とは正反対のゴミ箱へと入った。
「――!?」
それに反応したのは神崎有働。俺の…父親!?
「先生、中々面白い技を持っておられる。だが――及第点には及ばずだ」
一瞬で――横殴りに鎌が振るわれた。
しかし、それは思わぬ形で遮られた。
「……」
鎌を止めているのは三つの影。
俺のセリフは決まっていた。
「出たな余分三兄弟!!」